2014年VAFアーユルヴェーダ研修記④
研修後半3日間は、「身体」にフォーカスした授業をおこないました。
アーユルヴェーダで定義される「身体」とは、目に見えない微細なエネルギーからうまれるもの。
まずは身体の仕組みと働きを知り、身体が精神やアートマ(魂)とどういう関係にあるのか、
そして、身体におきる「痛み」に対し、どうアプローチできるのか。
アーユルヴェーダでは、身体の不調に対し「薬」の存在が不可欠です。
おなじみのオイルだけでなく、様々な形態の薬を使用します。
私たち日本人セラピストにとって、実はこれが大きなハードルとなります。
当たり前ですが、医師でない限り、日本でセラピーを提供する際「薬」を使う事はできません。
それでも、医師免許を持たぬ私たちも、アーユルヴェーダハーブ(薬)のことを良く学んでおく必要があります。
これは、インドのアーユルヴェーダ医師達がしていることをそのまま真似する為に学ぶのではありません。
自然からの恵みであるハーブたちの特性を深く知り、治療の為ではなく、
セルフケアや健康維持に利用できるホームレメディとしてのハーブの安全な使用方法を日本で紹介する役目がある、と私は思っています。
一方で、インドのアーユルヴェーダ治療で有効とされている薬を使うことができない私たちにも可能な
身体のメンテナンス方法を学ぶことは、セラピストとしての可能性を広げる事につながります。
今回の3日間では、フィジオセラピー、マルママッサージの基本と、その実践的なテクニックを学びました。
身体へ直接アプローチしつつも、エネルギー体としての個人の存在を決して忘れてはいけない、
アーユルヴェーダの基本的な哲学を再確認するような授業でした。
今回の研修に参加された方々の中から、
アーユルヴェーダトリートメント=オイルマッサージ
という公式を良い意味で裏切ってくれる、新しいボディーワークやセラピーを誕生させて下さる方がいるかもしれません。
私もチャレンジしてみたい分野です。