アーユルヴェーダ料理はノンベジ。本当???
今週アーユルヴェーダ自然食セラピスト養成講座2回目を開講するため昨日はその準備をしていました。
こちらの養成講座では特に「心」について学び、心から始まる様々な問題を考察し、身体にどのような変化があわられるのか、そこと食をつなげていきます。
すでにご存知の方も多いと思うのですが、アーユルヴェーダでは動物の肉や魚、卵など、食べることを禁じません。
特に身体の弱い人には動物の肉や骨などを煮込んだスープも推奨します。
アーユルヴェーダでは、この世にあるあらゆるものは私たちにとって薬になる、肉体をサポートするもの、と考えています。
でも、アーユルヴェーダを実践している人たちには菜食を選ぶ人もとても多いですよね。(私もですが。。)
それは何故でしょう?
まず、アーユルヴェーダが示す食材というのは、すべて「清浄」な土地で採れたもの、自然に育ったもの、ということを忘れてはいけませんよね。
日本で今「清浄」な食材を手にいれるのは本当に困難です。
特にお肉は抗生物質などを使われ食肉用に飼育されているものが殆ど。
魚に関しても、、広範囲に海や川自体が汚染されている日本では、いくら伝統的に食してきたものとはいえ、無防備に安心して食べることができないものになりました。
そしてもう一つ。
アーユルヴェーダだけでなくヨーガ的なライフスタイルに身をおくのでしたら、とても大切な事として「非暴力」(アヒムサー)があります。
あらゆるものへの非暴力を貫く事は、結局は自分自身への非暴力、自己受容が起きるきっかけになります。
動物類を食さないだけではなく、土壌を汚染しない、無駄を出さない、足るを知ること。
そのようにして、心が鎮まれば、自然と5感を通じて繋がる外部との間にも無駄がなくなります。
もっと美味しいものを
もっと好きなものを
もっとたくさんのものを
もっと、、もっと、、
このような気持ちは、今を受容できていないから起きるのです。
今を十分に受容していくことが、アーユルヴェーダも示す「人生の最終目的地」への道筋を照らしてくれるのです。
古代、アーユルヴェーダを伝え続けてきた賢人や医師たちは、無条件に「肉や魚を食べなさい」「5感を喜ばせなさい」「人生を楽しみなさい」といっていたわけではなく、正しく満たすことの重要性を説いています。
ただし、いままでの習慣を急に変えるのも良くない、としています。
あるべき姿へ変容するためには、形だけとりあえず整えても無駄です。
細胞一つ一つが変化してこないと本当に変わることはできません。
アーユルヴェーダのディナチャリヤ(生活法)やパンチャカルマ(体内浄化法)などはこの変化をサポートしてくれます。
体内リズムを整えること、生理機能を元に戻すこと。自分の内側のリズムと外側との関わりをスムースにすること。
食事に話を戻します。
アーユルヴェーダはあらゆるものは適材適所で最大限の効力を発し、同じものでも選別や使い方を誤ればそれは毒になる、といっています。
現代盛んに論議される、どんな食べ物がいいのか、悪いのか。
菜食?糖質制限?グルテンフリー?それとも断食??
こういった見解とはまったく種類の違う見方を示します。
何故アーユルヴェーダがいいと思うのかと聞かれれば
私にとっては、スパイスが優良とか、調理法が優れている、というよりもそのベースにある考え方、理論を理解すればどんな時代でもどんな国でも有効活用ができる、と思うからです。
私は現実的にいまの日本には「菜食」がいいと思っています。
そしてアルコールやカフェインはできれば避けた方がいい。
何故なら社会的に問題になる出来事はすべて混乱から生まれているから。
情報が多すぎるこの社会はとてもラジャシック(激質)。
ラジャスな性質が活気や活力としてより正しく作用するために、心を平穏にするような食生活が有効じゃないか、と考えています。
ただし、全体の調和を考えることも必要。絶対に肉は食べない、アルコールも口にしない!外食なんてしない!!ということではありません。
私たちは社会に属するものとしてそこでの調和も必要なのです。
こういったことを講座内でもディスカッションしていきます。
アーユルヴェーダ自然食セラピスト養成講座はアーユルヴェーダの基礎が理解できている人は聴講として単発参加も可能ですのでご興味のある方は是非ご連絡ください。