アーユルヴェーダからみる『食べて良いもの悪いもの』
よくご相談されるご質問⇩
「砂糖ってやっぱり毒ですよね?」
「アーユルヴェーダだと牛乳をとてもすすめているようですが、本当に体に良いのですか?」
「アーユルヴェーダってやっぱり菜食じゃないとダメなんですか?」
現代は沢山の情報があって(ありすぎて。。)錯綜しています。
食事療法や健康法も数え切れないくらいあります。
何が良くて悪いのか。。
いつでも私たちはその正解を求めて情報の渦に揉まれ、そして選択に迷います。
アーユルヴェーダが提唱する食のあり方は、
少し独特かもしれません。
大自然の恵みである食べ物のエネルギーが私たちのエネルギーに変換されて
肉体を維持する。
個人のエネルギーバランスを整え、かつ消化や代謝を正しくおこない、必要なもの以外は大自然へお返しする。
これを食べておけば一生病気しない!
所謂スーパーフード的なうたい文句もアーユルヴェーダで推奨される食材は確かにありますが、丁寧に見ていくと
どんな人にも、どんなときにも良いというわけではありません。
そして全ての食物には多少なりとも「毒」が含まれています。
これは、有毒物質も指しますが、それよりも、食べ物がもっているエネルギーに着目します。
例えば、砂糖は甘みをもち、重性と冷性、湿性などもっていますので、確かに大量に摂取すれば、消化代謝できずに体内に毒として蓄積されます。
ただし、体に熱がこもって炎症がおきやすくなっていたり、体液が十分でなく、組織が力を失っているようなときには、体をクーリングし、組織を潤し体力を回復させる薬のような働きもするのです。
良い側面と悪い側面があります。
砂糖を適度に取った方が良いという人もいれば
なるべく避けた方が良い方もいるし、
同じ人でも心身のコンディションで、
許容できるときとできないときがあります。
アーユルヴェーダでは、
この自然界のあらゆるもの(Dravyaドラヴィヤ)は全て薬になるといいます。
ハーブだけでなく、砂糖でも、塩でも、肉でも魚でも。。
食べ物自体に善悪をみるというより(明らかに命を脅かすような有毒なものは例外です)、
その人の体調、消化力、環境、思考、信仰、などあらゆる背景を見た上で、
「今何が適しているか」という判断をしていくのです。
確かに管理はされているのですが、自由度がある。
良いか、悪いか、
という判断は、その時々で変わるのです。
アーユルヴェーダ的に食事ができるようになると
食べるのも楽しいし、美味しいし、そして有難い。
同時に作ること(料理すること)がとてもクリエイティブで神聖な行為なのだ、と気づきます。
アーユルヴェーダを学び実践する中で、視野が広がり、日常に新しい発見が沢山溢れることでしょう。