アーユルヴェーダ用語集 – 基礎編
2021年12月6日
アーユルヴェーダ基礎理論に関連する用語集です(随時更新します)
(2021年12月7日更新)
[A] | ||
Abhyaṅga | アビヤンガ | 油剤法/ 全身にオイルを擦り込む/ ヴァータを鎮める。毛の流れに従って油剤を肌の上で摩擦しながら擦り込む/ 毎日の健康生活法に取り入れられる 「アビヤンガ」の詳細を確認する |
Agni | アグニ | 「火」の意味/5大元素の火の要素(Tejas)/ 消化や代謝の力 ①ジャタラ アグニ(ジャタラーグニ):胃腸での消化の火 ②ブート アグニ(ブータグニ): 胃腸での消化物をさらに細かくする火 ③ダートゥ アグニ(ダートゥヴァグニ):7つの組織の火 アグニの詳細を確認する |
Āhāra | アーハーラ | 心身を滋養するもの/ 食べもの |
Amla | アムラ | 6つの味のうちのひとつ/ 酸味 / 酸味のもの/ アーマラキー |
Añjana | アンジャナ | 洗眼 / 軟膏またはパウダーを使用した目の健康法/ ディナチャリヤー |
Ap | アプ | 「水」の意味/ 5大元素の水の要素/ = Jala ジャラ |
Apānavāta | アパーナヴァータ | (同義語)アパーナヴァーユ / 下腹部にあり下方に向かうヴァータ |
Apathya | アパッティヤ | 心身の健康に寄与しない食べ物や行動 不健康/ 不適切/ ⇄ Pathya (健康 / 適切) |
Ārthava | アールタヴァ | 卵子 |
Asthi Dhātu | アスティダートゥ | 骨組織/ 7つの組織の5番目に形成される組織/ 作用:身体を支える |
Avalambaka kapha | アヴァランバカカパ | 心臓や肺の周辺に位置し身体を強く安定させる働きのカパ |
[B] | ||
Bala | バラ | 強さの意味/ (同義語)Ojas オーシャス |
Bhūtāgni | ブーターグニ | ブートアグニ: 胃腸での消化物をさらに細かくする火 |
Bhrājakapitta | ブラジャカピッタ | 皮膚に位置し肌の色艶や経皮吸収を担うピッタ |
Bodhakakapha | ボーダカカパ | 舌にあり味を知覚させるカパ/ ボーダカ=「目覚めさせる」の意味 |
Brāhmamuhūrta | ブラーンマームフールタ | 日の出の96分前/ 知識と幸福を得る時間/ 1ムフールタ=48分 |
[C] | ||
Cala | チャラ | グナ(性質)のひとつ / 「動く」「移動する」の意味/ ヴァータの質 |
[D] | ||
Dānta | ダーンタ | 歯 |
Deha | デーハ | ボディ / 身体 / = Śarīra シャリーラ |
Desa | デーシャ | 環境/ 土地/ 土壌 |
Dānthadhavana | ダンタダーヴァナ | 歯磨き/ 渋味、苦味、辛味の植物の歯ブラシで磨く |
Dhātu | ダートゥ | 人体を構成する組織/ 身体を支え滋養する/ 7種類ある ①ラサ②ラクタ ③マームサ④メーダ⑤アスティ⑥マッジアー ⑦シュクラ ダートゥの詳細を確認する |
Dhātvagni | ダートゥヴァグニ | ダートゥ アグニ(ダトゥワグニ):7つの組織の火 |
Dhūmapāna | ドゥーマパーナ | 薬用喫煙法/ 口や鼻から煙を吸いこみ口から吐き出す/ 管の浄化/ ディナチャリヤー |
Dinacaryā | ディナチャリヤー | 健康な人が健康的に寿命を維持するために守る1日の過ごし方 |
Doṣa | ドーシャ | 個人の精神・生理・生理学的な性質/体質を決定する力/ヴァータ、ピッタ、カパ |
Doṣakāla | ドーシャカーラ | ドーシャと時間の関係/ 特定ドーシャの優位になる時間帯/ ・ Kaphaカパ: 6-10 am/pm ・Pittaピッタ: 10-2 am /pm ・ Vataヴァータ: 2-6am/pm |
Drava | ドラヴァ | グナ(性質)のひとつ / 「流動性」「液体性」の意味/カパとピッタの質 |
[G] | ||
Gaṇḍūṣa | ガンドゥーシャ | オイルプリング/ 口腔内の浄化と強化/ 顔の筋肉の強化/ 声をよくする/ ディナチャリヤー |
Guru | グル | グナ(性質)のひとつ / 「重い」の意味/カパの質/オージャスの質 |
[I] | ||
Indriya | インドリヤ | 運動機能と知覚機能を持つ10器官 (運動)口、手、足、排泄器官、生殖器官 (知覚)目、耳、鼻、舌、皮膚 |
[J] | ||
Jala | ジャラ | 「水」の意味/ 5大元素の水の要素/ = Ap アプ |
Jaṭharāgni | ジャタラーグニ | ジャタラ アグニ:胃腸での消化の火 / (同義語)Kāyāgniカーヤーグニ |
[K] | ||
Kāyāgni | カーヤーグニ | 胃腸での消化の火 / (同義語)Jaṭharāgniジャタラ ーグニ |
Kāla | カーラ | 時間/ 時間の区切り/季節 |
Kapha | カパ | 人間の構造、機能、心理を維持する生物学的管理をおこなう3つのドーシャのうちのひとつ/ 主要な座は心臓より上/ 安定、結合、忍耐などをつかさどる |
Kaṣāya | カシャーヤ | 6つの味のうちのひとつ/ 渋味 / アーユルヴェーダ製薬の煎じ液 (同義語)Kvātha クヴァータ |
Kaṭu | カトゥ | 6つの味のうちのひとつ/ 辛味 |
Kandra | カンドラ | 腱/ ラクタ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
Keśa | ケーシャ | 頭髪/ ダートゥ代謝の過程で形成される |
Khāra | カーラ | グナ(性質)のひとつ / 「荒い」の意味/ヴァータの質 |
Kledaka kapha | クレーダカカパ | 胃に位置し食べものに湿り気を与え消化をサポートするカパ |
Kṣaya | クシャヤ | 損失/ 減少/退化/ ⇄ Vridhi ブリッディ |
[L] | ||
Laghu | ラグー | グナ(性質)のひとつ / 「軽い」の意味/ヴァータの質 |
Lavana | ラヴァナ | 6つの味のうちのひとつ/ 塩味 |
[M] | ||
MajjaDhātu | マッジアダートゥ | 骨髄組織/ 7つの組織の6 番目に形成される組織 /作用:プーラナ 満たす |
Mala | マラ | 身体の排泄物/ ダートゥ変換過程で産生され最終的に体外へと排泄される/ トリマラ ①ムートラ 尿 ②プリーシャ 便 ③スヴェーダ 汗 |
Māṃsa Dhātu | マームサダートゥ | 筋肉組織/ 7つの組織の3番目に形成される組織 /作用:レーパナ 保護 |
Manas | マナス | 心/ 精神 |
Manda | マンダ | グナ(性質)のひとつ / 「遅い」「緩い」の意味/カパの質 |
Manodoṣa | マノードーシャ | 心の状態に関係するドーシャ / ①ラジャス 過活動 ②タマス 不活動 |
Meda Dhātu | メーダダートゥ | 脂肪組織/ 7つの組織の4番目に形成される組織 /作用:スネーハナ 潤滑 |
Mṛtsnā | ムルッツナー | グナ(性質)のひとつ / 「柔らかい」「ベタベタした」の意味/カパの質 |
Mūtra | ムートラ | 「尿」の意味/ マラの一つ |
[N] | ||
Nasya | ナスヤ | 経鼻法/ 鼻からオイルなど薬液を入れる/ プラティマルシャナスヤ(2−3滴の少量滴下)はディナチャリヤーとしておこなえる |
[O] | ||
Ojas | オージャス | 全ての組織のエッセンス/ 免疫力/ 強さ |
[P] | ||
Pāchaka pitta | パーチャカ ピッタ | 胃腸に位置し消化を担うピッタ |
Pañchakarma | パンチャカルマ | 身体浄化法/ 5種類の治療的措置/ 病素の排出による治療や健康増進(若返り)をおこなう |
Pañcamahābhūta | パンチャマハーブータ | 物質世界を構成する主要要素/ 存在するあらゆるものの基本構造を構成する5つの要素 ①プリトヴィー [地] ② アプ[水] ③テージャス [火 ] ④ヴァーユ[風] ⑤アーカーシャ[空] |
Pathya | パッティヤ | 健康/ 適切/ ⇄ Apathya (不健康 / 不適切) |
Picchila | ピッチラ | グナ(性質)のひとつ / 「粘稠性」「濁った」の意味/カパの質/ オージャスの質 |
Pitta | ピッタ | 人間の構造、機能、心理を維持する生物学的管理をおこなう3つのドーシャのうちのひとつ/ 主要な座は心臓と臍の間/ 変換(消化、代謝)や体熱の発生をつかさどる |
Prakṛti | プラクリティ | 「体質」の意味/ 生まれてから死ぬまでの先天的な個性/両親の影響を受け受精時に決定される/ 7タイプの体質がある |
Prāṇavāta | プラーナヴァータ | 頭部に位置し上方から下方へ引き入れる動きのヴァータ |
Prasanna | プラサンナ | グナ(性質)のひとつ / 「清澄」の意味/オージャスの質 |
Pṛthvī | プリトヴィー | 「大地」「土」の意味/5大元素の地の要素 |
Purīṣa | プリーシャ | 「便」の意味/ マラの一つ |
[R] | ||
Raja | ラジャ | 月経血/ ラクタ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
Rajas | ラジャス | 万物の性質であり心のドーシャ/ 活動/ 激性/ 不正直/ 怒り/ 競争心など |
Rakta Dhātu | ラクタ ダートゥ | 血液組織/ 7つの組織の2番目に形成される組織 /作用:ジーヴァナン 活力 |
Rañjakapitta | ランジャカ ピッタ | 肝臓、脾臓に位置し血液を赤くするピッタ |
Rasa Dhātu | ラサ ダートゥ | 血漿組織/ 7つの組織の最初に形成される組織 /作用:プリーナナン 滋養 |
Rūkṣa | ルークシャ | グナ(性質)のひとつ / 「乾燥性」の意味/ヴァータの質 |
[S] | ||
Sādhakapitta | サーダカピッタ | ハートに位置し心や感情を安定させるピッタ |
Samānavāta | サマーナ ヴァータ | 胃腸に位置し消化運動の働きを担うヴァータ |
Sara | サラ | グナ(性質)のひとつ / 「流れる」の意味/ピッタの質 |
Śarīra | シャリーラ | ボディ / 身体 / = Deha デーハ |
Sattva | サットヴァ | 万物の性質であり心の本質/ 愛/喜び/ 知識/ 調和/ 清浄など |
Śīta | シータ(スィータ) | グナ(性質)のひとつ / 「冷たい」の意味/ヴァータ、カパの質/オージャスの質 |
Ṣaḍ Rasa | シャド ラサ | 6つの味でそれぞれに性質と作用をもつ/ 身体と心に働きかける/ ①甘味 ②酸味 ③塩味 ④辛味 ⑤苦味 ⑥渋味 |
Śukra | シュクラ | 精子/ 精液 / 白く輝くの意味 |
Sirā | シラー | 血管/ ラクタ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
Ślakṣṇa | シュラクシュナ | グナ(性質)のひとつ / 「滑らか」の意味/カパの質/オージャスの質 |
Śleṣaka kapha | シュレーシャカ カパ | 関節部に位置し滑液として存在し結合をサポートするカパ |
Snāna | スナーナ | 入浴/ 疲労緩和・消化力向上などの利点/ ディナチャリヤ |
Snāyu | スナーユ | 靭帯/ メーダ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
Snigdha | スニグダ | グナ(性質)のひとつ / 「油性」の意味/カパ、ピッタの質/オージャスの質 |
Sūkṣma | スークシュマ | グナ(性質)のひとつ / 「微細」の意味/ヴァータの質 |
Stanya | スタンニャ | 母乳 / ラサ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
Sthira | スティラ | グナ(性質)のひとつ / 「安定」の意味/カパの質/ オージャスの質 |
Śukra Dhātu | シュクラ ダートゥ | 生殖組織/ 7つの組織の最後に形成される組織 /作用:ガルボタルパナ 再生、生殖 |
Svādu | スヴァードゥ | 6つの味のうちのひとつ/ 甘味 |
Svastha | スヴァスタ | 健康(な人)(同義語)Arogaアローガ |
Sveda | スヴェーダ | 「汗」の意味/ マラの一つ |
[T] | ||
Tamas | タマス | 万物の性質であり心のドーシャ/ 不活動/ 惰性/ 無知/ 混乱/ 眠りなど |
Tarpaka kapha | タルパカ カパ | 頭部に位置し、脳や感覚器官(インドリヤス)を潤し滋養する |
Teja | テージャ | 「火」「光」の意味/5大元素の火の要素(同義語 )Agni アグニ |
Tikta | ティクタ | 6つの味のうちのひとつ/ 苦味 |
Tīkṣṇa | ティークシュナ | グナ(性質)のひとつ / 「鋭い」の意味/ピッタの質 |
Tridoṣa | トリドーシャ | 3つのドーシャ人間の構造、機能、心理を維持する生物学的管理をおこなう①ヴァータ ②ピッタ ③カパ |
Tvaca | トヴァチャ | 皮膚/ マームサ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される |
[U] | ||
Udānavāta | ウダーナヴァータ | 胸のエリアに位置し上方に動くヴァータ/ スピーチ、顔色、記憶に関係する |
Udvartana | ウドワルタナ | ハーブパウダーを使ったマッサージ/ カパを破壊/ 脂肪融解/ ディナチャリヤー 「ウドワルタナ」の詳細を確認する |
Upa Dhātu | ウパ ダートゥ | ダートゥ代謝中に形成される副次的な組織/ 「母乳」「月経血」「血管」「腱」「筋肉脂肪」「皮膚」「靭帯」など |
Uṣṇa | ウシュナ | グナ(性質)のひとつ / 「熱い」の意味/ピッタの質 |
[V] | ||
Vasā | ヴァサー | 筋肉脂肪/ マームサ ダートゥ変換時にウパダートゥとして形成される/ 動物脂肪 |
Vāta | ヴァータ | 人間の構造、機能、心理を維持する生物学的管理をおこなう3つのドーシャのうちのひとつ/ 主要な座は臍より下/ 全身の動きをつかさどる |
Vāyu | ヴァーユ | 「風」の意味/ 5大元素の風の要素 |
Visra | ヴィスラ | 悪臭/ 腐敗臭/ ピッタの性質の一つ/ 増悪時の兆候 |
Vṛddhi | ヴリッディ | 肥大/ 増える/ 増加/⇄ Kshaya クシャヤ |
Vyādhī Kṣamatva | ヴィヤーディクシャマットヴァ | 免疫力 Vyādhī ( 傷、病)+ Kṣamatva(耐える) |
Vyānavāta | ヴィヤーナ ヴァータ | 心臓に位置し全身に巡るヴァータ |
Vyāyāma | ヴィヤーヤーマ | 心に優しく身体へ強さと引き締め効果を増す運動/ 体力の半分程度の運動/ ディナチャリヤ |